看板は宣伝・広告物として最適です。しかし、時として看板が大きな事故を招く可能性があります。看板が招く事故は屋外
に設置される屋外広告物が多く挙げられます。一度、設置した看板を長期にわたり使用したいといった考えは当たり前のこ
とですが、屋外では設置後から長時間にわたり日光や雨、風にさらされているため徐々に看板が腐食していきます。また腐
食の程度は目視で確認することができません。このため見た目では変化がなかったとしても看板の素材や接続箇所へのダメ
ージにより事故が生じてきます。北海道での看板落下事故では通行人1名が重傷を負う重大事故が発生しニュース等で大きく
取り上げられました。看板を設置しようか検討しているお客様であれば大変危惧される事故だと思われます。北海道での看板
落下事故を始め大半の看板事故の原因は適切なメンテナンスを怠ったことにより発生するものといえます。しかし裏を返せば
「適切な時期に適切な方法で点検を実施すれば起こらない」といえ、安心して屋外看板を設置することができます。また適切
な点検を行うことは看板を良好な状態を維持しながら長期的に使用できることにもつながります。
看板事故を防ぎ、良好な状態を保つ為には定期的に現状を正確に把握する必要があります。弊社では看板の素材、設置年数、
腐食具合など様々な観点から考察し点検を実施することで、修理・交換・リニューアルをご提案しています。看板と設置箇所
を可視化する内視鏡カメラスコープを始め、サーモグラフィを用いて剥離具合を調査する赤外線サーモセンサー、超音波によ
る診断など様々な調査器具・方法を備えております。普段、目に見えてこない問題箇所を適切な点検方法によって明らかにし
看板事故を未然に防ぐことができます。
高所に設置されている看板や壁面に固定されている看板は、アンカーなどがブラケットに隠れています。看板を外から
見た場合、看板はステンレス製、アルミ製、塗装された筐体であるため一見綺麗に見えますが、接合部分の鉄骨の腐食
の進行は、定期的な点検により確認が必要です。
AIAでは適用される各種法令を遵守し、行政の定める屋外広告物安全点検報告書、屋外広告物点検状況確認表等の
フォーマットに基づいて、屋外広告士が看板の点検に対応致します。また高所にある看板でも縄梯子作業により低価格
で看板点検を承ります。
看板には広告・宣伝効果の他に街の景観を保つ、向上させる効果も担っています。弊社では看板点検を通し、看板事故
を未然に防ぐと同時に景観向上の役割も果たしていると考えています。
設置した看板の落下により第三者に損害が生じた場合は、第一次的には占有者が責任を負うこととされており、占有者が無過失である場合は、
第二次的にビルオーナーが責任を負うこととされています(民法第717条)。ここに占有者とは看板を使っているテナントや企業です。
占有者が看板の維持・管理について損害の発生を防止するために必要な注意を尽くしている場合は、ビルオーナーが責任を負うことになります。
この場合のビルオーナーの責任は無過失責任であることからビルオーナーが看板の維持・管理について損害の発生を防止するために必要な注意を
尽くしていたとしても責任を負うこととされています。ただし、他に責任を負う者がいるときは、占有者若しくはビルオーナーが被害者に賠償金
を支払った後に、これらの者に対して求償することができます(民法第717条第3項)。
このように、看板事故が生じてしまうと、看板の占有者だけでなくビルオーナーも責任を負うことになり(特にビルオーナーは無過失責任という
重い責任を負います。)、民事上の責任だけではなく、刑事罰や行政罰などが科される可能性もありますので、万が一にも事故が生じないよう、
設置から10年以上経っている看板については安全点検を実施することをおすすめ致します。